首の痛みに関するよくある質問

首のコリ・痛みの原因は何ですか?

首のコリや痛みといっても、その原因はさまざまです。その中でも代表的なものは、つぎの5つです。

そのうちのどれか1つ、または複数が複雑にからみあい、首のコリや痛みの原因となります。

  1. 物理的な損傷

    『むち打ち』のように、交通事故や頭を強く打ちつけたことにより大きなダメージで首の骨の近くに傷が発生。
    それが原因となり筋肉が硬くなってしまうパターンです。

  2. 姿勢の悪さによる負担

    デスクワークなどにより、姿勢が悪くなり首に負担がかかっている場合。
    人間の頭は約5~6㎏の重さがあり、首の筋肉がバランスを保ちながら頭を支えています。姿勢が悪くなると、このバランスが崩れ首への負担が大きくなります。

  3. 体質、ホルモンバランスの変化

    例えば40歳を超える、あるいは更年期を迎えるころになると、体質が大きく変化したりホルモンバランスが崩れやすくなります。そのような変化の際に首や肩の筋肉の緊張が高い状態が続くと、強い首のコリや痛みを発生させることがあります。

  4. 加齢による骨の変形

    年齢を重ねることによる首の骨の変形です。骨と骨のつなぎ目(椎間板)の変形により周囲の筋肉に炎症が発生し、首のコリや痛みの原因となります。

  5. 精神的ストレス

    最近とても多い原因として考えられているのが、精神的なストレスです。これについては、この次の質問でくわしくお話します。

ストレスと首のコリは関係あるのですか?

首こりと精神的なストレスには、とても大きな関係があります。

首の痛み

人間は誰でも、精神的なストレスがかかると誰でも気分が落ち込み『うつ』傾向になります。うつ状態にになると、脳内の活動が変化し首や背中のコリや痛みが発生します。

痛みやコリを感じず普通に生活している時も、実は首や背骨からの非常に弱い痛みやコリの信号が出ています。しかし、このような弱い信号は、脳がノイズとして無視するように活動しています。

ですが、ストレスが強くなり『うつ』状態になると、セロトニンノルアドレナリンと呼ばれる物質が脳で少なくなってしまい、この信号を無視する働きが弱まってしまいます。今までだったら感じなかったような、痛みやコリが発生しやすくなります。

またストレスにより免疫力がさがってしまうと、身体に炎症が起きやすくなってしまいます。そのことで、アトピーなどの皮膚症状がひどくなったり、お腹の調子が悪くなったりする方もいますが、首の筋肉に炎症を起こして、首こりがひどくなることもあります。

マッサージをすると一時的に楽になりますが、すぐに戻ります。根本的な解決方法はありますか?

首こりの部分を強くマッサージした直後は、一時的に脳からマッサージの刺激に反応する物質(痛みを感じにくくする脳内物質)がでます。一時的に痛みやこりが改善したように思うのですが、あくまで一時的であり、その物質がなくなっていくと(数時間で減少する)元に戻ります。

マッサージは効果なし?

また強く揉まれたあとには、首や肩への強い刺激により逆に炎症が悪化して、後々には強い痛み信号を出すことの原因になることもあります。
そうすると揉み返しといわれる現象が生じるため、とくにコリや痛みが強い場合は、1回で楽になるようなマッサージはおすすめできません。マッサージは、根本的な原因を解決することはできません。

1つ目の質問でお話した通り、首のコリや痛みのこりの根本的な原因は、大きな傷による損傷や、姿勢の悪さホルモンバランスの変化などが考えられます。これらの原因は、首の骨周辺の血流を悪化させます。

これにより神経が反応し、首の痛みやコリといった症状としてSOSを発生させます。マッサージで一時的に痛みを軽減させながら、根本原因にも対応する。
そんな治療スタイルをおすすめします。